【囲碁碁石お手入れ】やり方かんたん!碁石のメンテナンス【方法】

皆さんはどんな碁石をお持ちですか?プラスチックだとそこまで手入れが必要ありませんが、「ガラス碁石」「ハマグリ碁石」の場合は時折手入れが必要です。ちょこっと手入れをしておくだけで安心なので、知識として仕入れておいて損はありません。ただ、この二つはお手入れの方法が違いますので気を付けましょう。

目次

碁石を手入れしないとこうなっちゃう!!

囲碁を打っていると「手の油脂」が着きます。
少しぐらいなら大丈夫ですが、頻繁に使う&長年放置していると危ないことになります。

時に気をつけたいのは高価な白いハマグリ碁石です

ハマグリ(白石)の縞模様に油脂・汚れが染み込んできてしまうのです。だんだん黄ばんできます。完全に黄ばんじゃう前に手入れしていればまず大丈夫。

元に戻らなくなるくらい黄ばんでしまうともはや白石の感じがしないです。茶色やん…

ハマグリ碁石とセットの那智黒(黒石)は、古いと白い粉?カビ?のようなものが出てきます。これもちゃんと手入れすれば大丈夫。

ずっと放置されていたか、使われなかったか…那智黒は痛むとこうなります。


ハマグリ碁石に結構濃い黄色が定着してしまうとなかなか取れません。黄ばみクリーニングは家庭では難しく、その場合専門店にお願いして磨いてもらったりすることになります。特に、倉庫から出てきた碁石、譲り受けた碁石、などにこのようなコンディションのものが多いです。大体1セット10000円前後ぐらいでしょうか。
また、碁石のはしっこが少しだけ欠けてしまうことがありますが、これは自然のものなので仕方ありません。大事に使いましょう。

ガラス碁石も油脂が付いて、打つ時ちょっとベタついたりします。コチラも手入れは必要。ただ、良いものは「硬質ガラス」なので黄ばんでもとに戻らない、というシリアスなことにはあまりなりません。

どちらかというと、ガラス碁石は黄ばむというよりも、落としたりするとパキっと二つに割れたり、欠けたりしやすいので注意です。また、経年劣化してくると、白も黒も「泡立ち」といって小さな穴が開いてきます。少しづつ点のように凹みが増えてきます。
これはもう買い替え時でしょう。

ガラス碁石のメンテナンス

ガラス碁石は手入れがかんたん。普段の皿洗いや、洗濯みたいなイメージで手入れできます。囲碁の総本山、日本棋院でも一般対局場はガラス碁石を使っています。

①バケツに中性洗剤と水を入れて、碁石を投入。
②よく洗って汚れを落とす。
③ざるのカゴに置いて、よく、水気をきる。

ハマグリ碁石のメンテナンス

ハマグリ碁石は、水洗い、水拭きは厳禁です。水分を染み込ませてしまうと割れの原因となってしまうので注意!!丁寧にケアする必要があります。

【方法1】手ぬぐいで、乾拭きし、一つ一つ、よく汚れを拭き取る
【方法2】「洗い砂」を手ぬぐいに敷いて、よくこすって汚れを落とす。

【(共通)仕上げ】手ぬぐいに椿油を染み込ませ、拭いてツヤを出す。 

※ハマグリ碁石(白)の仕上げにはスベリロウ、イボタロウの、「粉の蝋」を使う場合もあります(後述)。

ガラス碁石のお手入れに必要なグッズはこれ!!

【ガラス碁石には…?】

下に述べたこれらの道具は、ホームセンターでも100円ショップでもかんたんに手に入りますし、元々ご自宅にお持ちのことも多いと思います。ガラス碁石が手頃というのもうなずけますね。ただ、割れやすいので手を切ったりすることに注意しましょう。

①バケツ

②ザル

③タオル

④中性洗剤

ハマグリ碁石・那智黒碁石のお手入れに必要なグッズはこれ!!

【ハマグリ碁石には…】

①手ぬぐい

囲碁用具メンテナンスの必携アイテム「手ぬぐい」です。碁盤のお手入れの記事でも掲載しましたが、色味がついていると色落ちしてハマグリに色が移ってしまうことがあります。やはり無地のものが良いと思います。汚れが落ちたことも確認できますのでGOODですよ。

②椿油

もう「手ぬぐい」と「椿油」、この二つは必携ですね。碁盤お手入れの記事にも紹介があります。ツヤを出すためにこの椿油はとても重宝します。ある程度汚れもとってくれます。そして薬局でも手に入る便利アイテムなんです。

③洗い砂

突如登場した「洗い砂」は、水が厳禁である碁石のメンテナンスとして昔からありました。日本棋院のマネージャー時代、このメンテナンスセットをかなり探しました。あまり流通していなかったけど、今も探しても見つかりません。

④イボタロウ(蝋)

イボ+タロウだと思っていたらイボタ蝋(ロウソクの蝋)だった…
先述した、白石の仕上げに使います。でも椿油で十分じゃないかなあとわたくし的には思っています。興味があったらみてみてください。

【なんでイボタロウっていうの?】
イボタカイガラムシが分泌するロウソクの原料のようです。びっくり!!消しゴムのような固形タイプは、塗りつけて障子やタンスの滑りを良くするために使われています。粉タイプは碁石の手入れに使います。

いかがでしょう、色々と碁石にもお手入れの方法がありますね。

バブリーな時代と比べ、今やものを大事にする考え方は、昔よりも熱く語られている気がします。でも、囲碁は昔からそういう道具を大事にする日本の文化でもあります。
 世界規模で叫ばれている、サスティナブルなムーブメントって、まさしく囲碁こそ、紀元前3000年くらいから長く長く持続し続ける盤上遊戯として当てはまるのではないでしょうか!!(突如言い出す)

それはともかく、永く付き合っていけるように大事な道具を手入れすること、このことは精神的にも充実した時間を与えてくれそうな気がしますね。
ぜひ棋具の手入れ、やってみてください。

読んでいただいてありがとうございました!!

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    この記事を書いた人

    音楽関係と囲碁関係の仕事を長い間、続けています。
    どちらも本業、その両立は中々に大変です。仕事量と締切に追われ倒れてからは、食の方に目を向けてスパイス・カレー・発酵などを研究。
    音楽は、作曲とバンドマスター、囲碁は入門初級インストラクターと店長的マネージメント。時たまカレー屋さん。
    様々な2歳〜90歳範囲の人々と日々ふれあい学びを得て、色々な事象の「つながり」を大事にして生きています。感謝。

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