【囲碁歴史】豊臣秀吉と囲碁【雑学】

天下統一を果たした「豊臣秀吉」。秀吉の一夜城、中国大返し、刀狩り、朝鮮出兵、千利休との仲、などなど数々の歴史のキーワードや戦国エピソードを生んでいますね。
ちなみに豊臣秀吉さんは囲碁を打つこともご存知でしょうか。


あんまり囲碁を打つイメージがありませんが、囲碁が好きなようです、豊臣秀吉さん。

そんな豊臣秀吉さんと囲碁の不思議な関係をといていきます。

目次

囲碁の全国大会を開催した豊臣秀吉

お祭好きで有名な豊臣秀吉さんは、大規模な花見や、全国の茶人・数寄者を集めた大茶会などを開催しました。そして、実は囲碁大会もひらいております。

本能寺の変での明智光秀を倒し、ついに関白の座についた1585年、あとは1588年に、当時囲碁の強さで有名な日海さん(後の本因坊算砂)を呼び寄せて御前試合、今で言う全国囲碁大会を開きました。

日海和尚は織田信長さんに「名人!」って言われて名人の語源となったり、豊臣秀吉さんに囲碁を教えて褒美をもらったり、徳川家康さんに囲碁の家元にしてもらったり、実は織田・豊臣・徳川の三代に使えた、すごい囲碁の人なのです。  →日海和尚は囲碁の本因坊算砂

どちらも優勝は日海さんでした。さすがです。

織田信長さん、豊臣秀吉さん、徳川家康さん、三人とも日海さんに囲碁を教わっていまして、記録によると三人とも日海さんに対して五子の手合だったそうです。

五子、とは上手の人に対してはじめから石を置くハンデキャップのこと。「置碁」といいます。囲碁の実力差が離れていれば当然、ハンデキャップの石の数は増えます。

五子はこれ。ここから打っていい勝負に持っていったのか・・・すごいですね日海さん!!


でも習っていた戦国武将の三名様もなかなかです。調べたら名人に五子置くのは相当強くてですね、いまでは碁会所の5段ぐらいはあるのではないかと思ったりします。

でもここで「ん?」と思います。天下の武将が、さんにんとも、おんなじつよさなのかなあ。と。

実は豊臣秀吉さんはそこまで強くなかったのではないかと言われていたりします。
なんとなくわかる気もするのですが・・・
(さすがは日海さんです。色々加味して五子の感じをキープしていたのですね?なんて思っちゃいます)

囲碁が初心者でも勝てる??「太閤碁」というスーパー必殺技

そんなときに浮かぶ、豊臣秀吉さんのエピソードがあるのです。

囲碁を打たなければならなくなった囲碁初心者、豊臣秀吉さんが困っていると、臣下からとある作戦をもらいました。そのやりかたとは・・・

①まずは、碁盤に1つしか無い、ど真ん中の「天元」に打つ。ドーン!!

②そのあとは白の打ったところと対照的な場所にマネして打つ。例えばこんな感じ。

③そうすれば、相手も困って、あとは天元にある分で黒が勝ちまする!!勝てまする!!

といった、とてもざっくりしたもので、これで太閤さんは何とか善戦したという。
本当なのかーーー!!!!これを「太閤碁」というらしい。

びっくりすることに、こう言った打ち方は戦法にもあって「マネ碁」というらしいです。

1952年に公式対局にも出てきました!!

おんなじです….見事な対称図!!
本当に考えてやってくる人いるんだなあ、と。

よくアニメで主人公の技を完璧にコピーして戦ってくる相手が出てきますけどそんな感じでしょうか。囲碁の「マネ碁」という打ち方が、漫画のアイデアになっていたら面白いなあなんて思いました。

いかがでしたでしょうか。

こんな打ち方で何とかなっちゃったエピソードを「太閤碁」、なんて少しみんなにちゃかされている気がしますが、そんなところも太閤さんの人気がなんとなくうかがえちゃうな、とわたくし的には思ってほっこりしています。

ちなみに、マネ碁はなんか対策が打たれて今では良い作戦とは言えないんですって。

最後まで読んでいただいてありがとうございました!!

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    この記事を書いた人

    音楽関係と囲碁関係の仕事を長い間、続けています。
    どちらも本業、その両立は中々に大変です。仕事量と締切に追われ倒れてからは、食の方に目を向けてスパイス・カレー・発酵などを研究。
    音楽は、作曲とバンドマスター、囲碁は入門初級インストラクターと店長的マネージメント。時たまカレー屋さん。
    様々な2歳〜90歳範囲の人々と日々ふれあい学びを得て、色々な事象の「つながり」を大事にして生きています。感謝。

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