【囲碁】世界の囲碁人口、国際的に囲碁が打たれる3つの理由【国際交流】

世界的に囲碁は広まりつつある、そんな気がしています。世界における日本ブーム的な流れもあると思いますが、私たち日本人としてそこまで振るっていない印象がある囲碁。世界ではどのようなことになっているのでしょうか。

目次

世界の囲碁人口は3800万人!

日本の囲碁の競技人口がちょっと前まで500万人くらいで、今では250万人を切ったと聞いています。日本の囲碁人口のほとんどが昭和世代で高齢化が進んでいること、少子化と囲碁普及が滞っていることなどが挙げられています。逆に、世界的な囲碁人口はどうやら増加傾向にあるようですね。不思議です。一体どれくらいの人口分布なのでしょうか。

①中国  (2000万人)
②韓国  (900万人)
③日本  (500万人)

④台湾  (60万人)
⑤アメリカ(20万人)
⑥ロシア (10万人)
⑦ドイツ (5万人)

⑧イギリス(4万人)
⑨オランダ(3万人)
⑨ブラジル(3万人)

⑨フランス(3万人)

この記録はまだ日本が500万人だった頃のものです。他の国も少し数値は変わっているかもしれませんが、上位10国を見ても「西欧にも囲碁が伝わっているのだな」と思えますね。

囲碁が海外で広がる・国際交流が実現できる3つの理由

自分の例で恐縮ですが、高校時代、アメリカにホームステイをする機会がありました。そして、「日本の文化を伝えよう」ということになりました。大体の人が「折り紙」になった中で「囲碁」を選んだ私は、大変スムーズに交流できました。
仕事としての囲碁入門講師、インストラクター、囲碁を広める役割を担うようになって、思うことを記します。

理由1 「コマがシンプル」で「一回置いたら動かさない」

囲碁をあまり知らない人でも、囲碁が「黒石」と「白石」を使って対局するのはご存知なことと思います。

つまり、囲碁を一緒にやろうとなったら、黒石と白石しか使いません。

当たり前のことですが、実はこの要素がとても大きいのです。また、基本的に陣地を相手と一緒にデザインしていくゲームなので石を動かすことがほぼありません。それぞれの役割や動きを暗記する必要がないのです。

使うのは白石と黒石のみ


ホームステイの時、もちろん他にも大好きな将棋や麻雀も伝えたかったのですが、漢字を覚えてもらうのに一苦労で、花札で挽回しようと思いましたが、囲碁が伝わりやすかった記憶があります。

理由2 囲碁の別称「手談」、言葉が通じなくてもコミュニケーションができる

あまり言葉が通じなくても、囲碁ではお互いに一手づつ石を置いていく、そんなやりとりでお互いの思考が通じ合います。

韓国にご招待されて経験者の方と交流対局をした時も、検討で「good!」とか「You should fighrt !」とか、わかりやすい単純なワードだけを使って対局内容を振り返ることで、十分笑顔を交え、心も通じることができました。

   言葉がなかなか通じ難くても囲碁で分かり合えればOK!!
囲碁は自分の一手と相手の一手で会話していく「手談」なのです。

理由3 囲碁の勝敗の付け方が融和的である

国際交流に限らず、囲碁を楽しみたい人全般にぜひお伝えしたいことです。囲碁の勝敗は「陣地の広さ」で決まります。当然勝つ人と負ける人、に別れるのですがここでポイントがあります。

自分が勝っても「相手の陣地」があり、相手が勝っても「自分の陣地」があります。

徹底的に相手を追い詰めたりしすぎなくても、勝敗は決まります。巷には「勝つ方法」のいろいろな情報溢れかえっていますが、囲碁は黒白一緒に地図を作っていくので、いわゆる共存ゲームです。「調和」が大事と言われるくらいの囲碁です。

最後に必ず陣地の広さを一緒に数えるので、

①「おや、そちらの方が広そうですな」
②「いやいや、そちらも中々」
③「では、数えてみますか」

みたいな展開で一局を終えて、ニコニコしながらワクワク陣地を数えている姿は良く見かけます。平安貴族たちの間で囲碁が大ブームになったのもわかる気がするなあ。

ぜひ機会があれば囲碁をやってみてくださいね!!

  清少納言

囲碁人口が世界的に増えた理由を日々のインストラクションから得た経験に基づいて3つ挙げてみました。もちろん盤上遊戯として、とても面白いものだと思います。

世界で行われる囲碁の大会イベントを紹介

実際にどんな囲碁大会などが海外で行われているか、なかなか日本にいるとわかりません。日本の囲碁ファンも海外に行って囲碁を打つ事があるの??と思ったりしましたが、そんな、誰でも大歓迎の地域(といってもかなり広いんですが)の大会をご紹介します。

【アメリカ囲碁コングレス】

1985年から続く、アメリカ最大と言われるアメリカ全規模で行われる囲碁大会です。まさに全米が囲碁です。主催するのははAGA(AmericanGoAssociation-アメリカ囲碁協会-)という団体で、国際囲碁連盟(!!)にも所属しています。AGAでは、なんと2011年にプロ制度ができ、(!!)、AGA所属のプロ棋士が存在するんだそうです。
各国で切磋琢磨して、そして世界で戦う、ワールドワイドな囲碁の世界が出来つつありますね。

2023年はギターのデザインですって!!よく見たら碁盤と碁石が!!
クリックするとAGAのホームページに飛べます。

【ヨーロッパ囲碁コングレス】

欧州囲碁連盟の加入国で毎年持ち回りで開催都市が決まっています。夏のバカンスの時期、二週間ほど行われる、日本や韓国からもプロ棋士が招かれたり、仮装大会あったりと楽しそうな大会です。二週間も休めたら行ってみたいなあ…って思います。入門の人も気軽に参加できるそうですよ。

他にもいろいろありますが、世界でもしっかりとした組織があって盛んなんだなあと感じ入ります。

世界に招かれる日本の囲碁は国際化する!?

囲碁先進国となった韓国では、とてもレベルの高い、様々なスタイルの大会が行われているようです。そして、韓国国内だけでは無く、海外の国も招致して国際戦を形作りつつあります。
私もその運営に携わったので、ちょこっとご紹介します。
 

【世界都市対抗リーグ】

韓国国内の都市対抗戦だったのが、中国の杭州と日本の東京を加えて開催されました。
写真は、プロ棋士選手のみなさんと、実況中継をした横浜囲碁サロンの藤森先生です。

【韓国囲碁リーグ】

韓国のランキング1位から60位までのプロ棋士が参加出来る団体戦です。とにかく規模と期間が長い!!日本と台湾が参戦しました。

日本応援サイトも作ったんです。みてみてください。

いかがでしたでしょうか。囲碁のワールドワイドな側面を知っていただければ嬉しいです。

読んでいただいてありがとうございました!!

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    この記事を書いた人

    音楽関係と囲碁関係の仕事を長い間、続けています。
    どちらも本業、その両立は中々に大変です。仕事量と締切に追われ倒れてからは、食の方に目を向けてスパイス・カレー・発酵などを研究。
    音楽は、作曲とバンドマスター、囲碁は入門初級インストラクターと店長的マネージメント。時たまカレー屋さん。
    様々な2歳〜90歳範囲の人々と日々ふれあい学びを得て、色々な事象の「つながり」を大事にして生きています。感謝。

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